東大卒エンジニアが語る雑談録

日々感じたことを語っていきます。

ズートピア 偏見に満ちた世界で

先日金曜ロードショウで放送していたズートピアを録画しておいたので週末に見ました。ディズニーらしくほのぼのとした雰囲気ながら、「偏見」というテーマを取り扱っており、単純な子供だましなアニメーション映画ではないですね。また、恋愛は描かれない純粋な冒険物語・コメディとなっているのはディズニーでは珍しい部類です。(実は前作のベイマックスはヒーローものでやっぱり恋愛はないのですが)

舞台は最近俺がはまっているBEASTARSと同じく、草食動物と肉食動物が共存する世界です。ライオンが市長という点も同じですね。ただ、こちらはウサギのほうが主人公です。ウサギの警察官はいないんだという周りの評判を覆す決してあきらめないタフさをもっています。一方キツネのほうは「キツネらしく」生きているのですが、彼にも悩んだ過去があり…

多様性をその国の特徴としながら、実は偏見に満ちているアメリカを縮小するような映画ですね。確かに向き不向きは人それぞれなんですが、実力は評価されてしかるべきという希望があるのはいいことです。最近は変わりつつありますが、日本の学歴社会も偏見に満ちていて、こちらは実力で評価されにくいので希望が持てないのは辛いことですね。(俺が主張してしまうと上から目線と言われそうですが...)

ディズニーらしくハッピーエンドなのですが、社会に投げかけた疑問は大きく、考えさせられる映画です。もう純粋な目で観ることはできない俺も汚い大人になってしまったんだなあと思います。

エンディングテーマはいいのですが、意外にも劇中歌はほとんどないですね。(アナ雪のLet it goのような。ほとんどというか、主人公が歌うことはないので、全くないかも)その点、結構濃密な映画です。動物たちはかわいらしいので往年のセルアニメーションでも違和感なく描けたんじゃないかとも思います。